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加熱式タバコ

投稿日:2025.07.01

JTから新型の加熱式たばこ「Ploom AURA」が出ました。
ちなみに、私はたばこは吸いません。

日本の喫煙率は16%、10年間で6%低下しています。需要は30-50代が中心で、40%が加熱式タバコを使っています。
加熱式タバコは年率3%で成長しており、アイコス55%、グロー23%、JTが16%です。

紙巻タバコは、タバコの葉を燃焼させて煙を吸いますが、この時に出るタール分が肺がんなどの健康有害物質です。
ニコチンに関しては、諸説ありますが、吸い過ぎなければ健康上の問題は、エナジードリンクと同等だと思います。
日本では薬事法があり、ニコチンを直接吸引するベイパーは違法です。
加熱式タバコは、天然材料である葉たばこを使用しています。(分類的には食品です)

タバコの味は、たばこ葉の品種、その年の天候によって味は変わりまが、それを一定の品質に保つのがブレンダーの仕事です。
風味はブレンド以外に、フレーバー(香料)によって大きく左右されます。メンソールも香料です。
調香師が、味付けや風味を決めますが、ブレンドと調香が、たばこメーカーのノウハウです。

ニコチンの濃度は、たばこの葉と茎の割合で調整します。
茎は皮むきのように剝ぎ取って薄いシートに加工されるので、加工後は葉っぱ部分と見分けるのが困難です。
ニコチンの低いものは茎の部分が多くなります。複雑で手間が掛かる製造工程です。最後に細かく刻みます。
フィルター部分は、アセテートという天然素材から作られた合成繊維を使っています。
チャコールフィルターと呼ばれる活性炭入りもありますが、これも構造がノウハウです。
フィルター部分は専用の工場で製造されます。

最後に、巻き上げという刻みタバコとフィルターを一体にして、タバコステックに成型し、パッケージに入れる工程があります。
巻き上げ機という20畳程の大きな機で、1分間に2万本という速度でタバコスティックを製造します。
出来上がったステックはパッカーと呼ばれる機械に連続的に運ばれ、20本づつパッケージングされます。

加熱式タバコもタバコステックの製造は、紙巻タバコと変わりありません。違うところは、
1.フレーバーの配合が異なる。
2.たばこ葉の刻み方が異なる。(アイコスは刻むのではなく、1枚の葉を折りたたんでいる)
特に大切なのは1の部分です。

加熱式タバコは専用の喫煙具に差し込み、電気ヒーターによって加熱します。
ヒーターに使う樹脂材料の制約から、加熱温度は350℃程度が限界になります。(紙巻タバコは900℃)
タバコの味は、殆どがフレーバーで決まると言いましたが、実はアイコスがシェアを取った秘策があります。
それは、焦げ臭さを出すフレーバーにあります。
加熱式タバコは、タバコを焦がしません。なので、そのままだと焦げ臭さがありません。
アイコスは、紙巻タバコのユーザーをターゲットに、紙巻と全く同じテイストを追及して、焦げ臭さを出すフレーバーを入れています。
JTは長年、この方法は邪道、加熱式タバコは全く新しい商品と位置付け、このフレーバーを入れていませんでした。
結果は、2014年のアイコス発売以来、どんどん差が付く一方でした。JTも2020年頃から改心し、フレーバーを入れだしました。
結果は一目瞭然で、かなりのシェア回復を果たしています。
新製品AURAにも期待大ですね。

紙巻たばこをお使いの人は、健康のため、この機会に加熱式たばこにぜひ切り替えください。

おわり


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山本一詞

営業本部 エンジニアリンググループ

 

山本 一詞

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