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大学入学前からの将来設計

投稿日:2025.09.19

最近、「大卒の新入社員が1年を経たず辞めてしまう」という話を良く聞きます。
理由として多いのが仕事環境(職場環境とか労働時間)と聞きますが、本当なのでしょうか。
また、仕事よりプライベート重視だとも言いますが、これも疑問です。
そもそも1日8時間、年間で145日も会社で過ごすのですから、前者は理解できても、後者は理解不能です。
サラリーマンになれば、嫌でも平日の昼間は会社に拘束されるのです。
拘束されたくない人は自営業を選べば良い訳です。
東大生は卒業すると、大学発ベンチャーで起業する人が多く24.5%にもなるそうです。

大学全入時代と言われますが、高校生はどのようにして自分の進路を決めているのでしょうか。
自分の娘や息子を見ていますと、大学卒業後の職業について、余り意識をしていないと感じました。
大学選びも、有名な学校、綺麗な学校、自分のやってみたいこと・・・、漫然としています。

50年前の話になりますが、高校生の私は、「自動車や電気製品の開発をやりたい」という目標を持っていました。
漫画「鉄腕アトム」「ジャイアントロボ」などに出てくる、○○博士のような仕事に就きたかったのです。
企業の研究開発部門に入社するには、大学の工学部を卒業する必要があると分かり、更には、工学部にも、機械、電気・電子、化学、・・・と学科があり、卒業学科によって就ける業界が違うことも分かりました。
当時は、自動車メーカーを狙うなら機械、電機メーカーなら電気・電子か機械とほぼ決まっていました。

次にどこの大学に行くかです。
勿論、自分の学力に合った大学を選ぶのですが、それに加え、就職目標とする会社に入りやすい大学を探しました。
当時、企業には大学指名制という暗黙のルールがありました。
当時Webはなく、大学選びは「赤本」が簡単に本屋で手に入る情報源でした。そこに卒業生の進路情報がありました。
浪人せず、自宅から通えて、自分の希望する学部学科と、就職したい会社が採用してくれる大学、これが私の大学選びの肝でした。

勿論、学部学科に拘らなければ、もっと有名な学校にも入ることはできました。
例えば、京都大学工学部の石油化学科、大阪大学工学部の溶接工学科などです。競争倍率1倍を割っていました。
だからと言って全員入学できるのではなく、足切り点数がありますので、ある程度の学力は必要です。
当時は石油が30年後に枯渇するとか、造船不況が叫ばれていましたので、就職に大きな不安があり避けました。

当時は、共通試験やセンター試験はなく、旺文社の模擬試験(47万人が利用)がメジャーでした。
模試でA判定、電機メーカーや自動車メーカーの採用の多い大学ということで、某大学の工学部機械工学科を選びました。
当時の入試は、1月-2月に私立大学、国公立大学は、3月初に一期校、3月下旬に二期校がありました。
私は大阪市内の公立の進学校に通っていたのですが、同期の入試戦略は、私学の工学部(理工学部)を幾つか受けて、最終実力確認をし、国公立大学を目指す。というのが一般的でした。
私は、どうせ行きもしない私学を受験するのは無駄と考え、国公立大学一本に絞っていました。

ここからは推測ですが、今の学生は、
目的もなく大学に入り、いざ卒業となると、実はどこの会社で何をしたら良いのか分からなくなってしまているのではないでしょうか?
仮に、何らかの目標があって入社したとすれば、多少の事はあっても、目標達成に向けて我慢すると思うのです。

また、昨今のTVドラマも、学生達にはバラ色の職場のイメージを植え付けていると感じます。
そりゃそうですよね。ブラックな職場は勿論、残業疲れしている姿、休日出勤なんて放送したら大炎上ですよね。
でも実際の仕事は、上司やお客様から叱責を受けたり、勤務時間をオーバーすることは日常茶飯事です。
そうすると、「この会社は失敗、他所は真面に違いない」と思ってしまうのです。
結局のところ、他所の会社へ行っても同じようなもので、どこかで落ち着かざるを得なくなります。

私が入社した頃のシャープは今で言うブラック職場でした。
同じ事業部に30名の新入社員が配属されましたが、1年後には10人になっていました。
月~金曜日まで、毎日4時間の残業があり、土曜日も8時間働いていました。新人だけでなく全員です。
単純に計算しても、労働基準法には収まりません。残業代は未払いが多かったです。40時間分だけ貰える。
何か月かに一回、誰かがチクったのでしょうか?会社から労働時間の調査が入り、臨時で50万円近いお金が貰えました。
お蔭様で2年働けば、新車が買えました。大和郡山の事業所は8割が車通勤で、会社周辺の農家が駐車場を経営しています。
良く出入りの業者さんに「シャープさん凄いわ、駐車場は新型車のオンパレード、皆高給取りやな」と。
でもね、日曜日しか休みがないので、車に乗る暇がない。日曜日はぐったりして家で寝ていました。

会社員は、1~2年は見習いです。社会人として生きて行く為の勉強期間です。
会社員に教科書はなく先輩を見て学びます。ここが今の若者には苦手に見えます。
先輩から仕事のノウハウを学び、いずれは先輩を超えて行くという気概が必要です。
「石の上にも3年」という言葉があります。
これは「何事も3年は我慢しろ」「3年経てば道が開けてくる」という意味です。
転職活動でも、2年未満は新入社員扱いとなりますが、3年を超えるとキャリア採用になります。
諦めるには早いですね。

おわり


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山本一詞

営業本部 エンジニアリンググループ

 

山本 一詞

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