AIによって最初に仕事を奪われるのは?
投稿日:2026.03.02
IT関連で面白い記事があった。
大手のシステムインテグレーター(SIer)では、コーディング作業のAI化を急ピッチ進めている。コーディングとはプログラムを作る作業である。
そんな大事な部分をAIに任せて大丈夫か?という疑問が出てきそうだけど、コンピューターのプログラミング開発にはお決まりの手順がある。
①要件定義:顧客の要望を外部仕様書に纏める。外部仕様書とはお客様目線で分かるような仕様書である。工数を計算して見積書を作る。
②プログラミング仕様書の作成:どのようなコンピュータプログラムを作るのか、詳細を決める。この仕様書はプログラマー向けで、顧客が見ても分からない。この時にテスト仕様書も作成する。
③コーディング:プログラミング仕様通りにプログラムを作って行く。余りクリエイティブな業務ではなく、作業に近い。
④内部テスト:仕様書に基づいてテストする。小から大へとテスト範囲を広げる。
⑤外部テスト:顧客のハードウェアに実装し、実際の使用状況に沿ったテストを行って貰う。合格すれば検収をお願いする。
という流れだ。
IT技術者のスキルと給料はほぼ比例し、①に向かうほど給料は高い。なぜなら、①で間違うと全てをやり直す可能性が出てくるから。
システム開発の失敗は、①の工程で顧客要件が十分に反映されず、途中で仕様変更したことで起きるケースが殆どである。①の段階で、要件が決まらずシステム開発を断念するケースもあるが、大きな開発になると①だけでも数億円になる。
新人は、大抵は①か②に憧れて入社するが、そうは問屋が卸さない。③と④をさせられてくだらないし、きついので辞めて行く人が多い。
大手のSIerでは、①と②⑤だけ自社で行い、③④を中堅~中規模なIT事業者に丸投げするところが多い。それをまた下請け事業者に投げるから、多重下請けの状況になっている。
以前勤務していたシステム会社は、創業77年300名の老舗だが、①からできる人材が僅かで、③と④を大手Sierから請け負っていた。毎年30名ほどが新卒で入社するが、1年後に残るのは僅か数名である。
30名の内、IT系の学部を卒業した人は5‐6名、その他は文系で中には家政学部卒という人もいる。新卒者は社内研修があり、一通りのシステム開発研修は行うが、実際の現場は、ローコードとかノーコードと呼ばれるプログラミング技術で文系卒でもプログラミングできる。(高度なプログラミングは難しい)
しかし、下請け業界は受託開発が基本で、ひと塊を作って幾らの世界である。殆どは納期が決まっている。残業は規制されているが土日は自由、元請けからは残業代や休日出勤代は支払われない。元請けの言い分は「普通の人なら平日の時間内にできる仕事量、土日が必要なのは担当者の能力が低いから」下請けからの残業代は曖昧だ。それで新人が辞めて行く。
その仕事が、AIに取って変わるのだ。試験段階ではAIは、ほぼ完璧な仕事をするようだ。プログラミングルールを完璧にマスターさせれば、②の仕様書を読み込ませたら、後は一瞬でプログラムを作成する。残業代も発生しないし、納期遅れもない。働く側からしても、面白くない仕事なので歓迎だろう。
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営業本部 エンジニアリンググループ
山本 一詞
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