2025.04.28
労働者への熱中症対策が義務化(罰則あり)されます

2025年6月1日より、職場での熱中症対策が義務化されることになりました。事業者が熱中症の疑いのある人を早期発見する体制整備や措置手順の作成、周知などを行うことが求められ、対策が適切に行われなかった場合は事業者に罰則が科せられます。
目次
熱中症による死亡災害の現状
熱中症は、死亡災害に至る割合が他の災害の約5~6倍と高く、今後も気候変動の影響により熱中症リスクは高まり、さらなる増加の懸念があります。職場での熱中症による死亡者数は建設業、次いで製造業で多く発生しており、3年連続で30人を超えています。
そしてほとんどの死亡災害事例において、暑さ指数(WBGT)を把握せず、熱中症の発症時・緊急時の措置の確認・周知の実施が出来ていなかったことが分析結果から明らかになっています。つまり初期症状の放置や対応の遅れが熱中症の死亡リスクを高めてしまいます。そのため、熱中症の早期発見や初期対応が重要となり、現場において死亡に至らせない・重篤化させないための適切な対策の実施が必要となります。
労働安全衛生規則(省令)の改正について
厚生労働省において、労働者への熱中症対策を義務付ける労働安全衛生規則(省令)の改正が2025年6月1日に施行されます。事業者に対して①熱中症の疑いがある人を早期に発見するための体制整備、②熱中症の疑いがある人が見つかった場合に重篤化を防止するための措置の実施手順の作成、③関係作業者への周知—が義務付けられます。対象となるのは暑さ指数28以上もしくは気温31℃以上で、連続して1時間以上もしくは一日あたり4時間を超えて行う作業となります。これらが適正に行わなかった場合、罰則(労働安全衛生法第119条)として、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
STOP!熱中症 クールワークキャンペーンの実施
厚生労働省では、職場における熱中症予防対策の徹底を図ることを目的として、5月1日より「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施します。チェックリストに沿って、対策が実施できているかの確認を行うことができます。
🌞STOP!熱中症 クールワークキャンペーン🌞
キャンペーン期間:令和7年5月1日から9月30日まで
※4月は準備期間とし、7月は重点取組期間とする
《準備期間 4月にすべきこと》

《キャンペーン期間 5月~9月にすべきこと》
①暑さ指数の把握と評価
・JIS規格に適合した暑さ指数計で、暑さ指数を随時把握する
(地域を代表する一般的な暑さ指数(環境省HP参照)を参考とすることも有効)
◆環境省 熱中症予防情報サイト > 全国の暑さ指数
②測定した暑さ指数に応じて以下の対策を徹底

《重点取組期間 7月にすべきこと》

▶「STOP熱中症 クールワークキャンペーン」
リーフレットのダウンロードは下記リンクから https://neccyusho.mhlw.go.jp/pdf/2025/coolwork2025_jp.pdf
《厚生労働省 参考リンク》
・職場における熱中症対策の強化について(PDFファイル)
まとめ
弊社では熱中症対策に関する製品提案から工事まで幅広く行っています。どのような対策がいいか迷われている場合も、ヒアリングや現地調査を行い、お客様の工場や作業場に最適な方法を提案させていただきます。暑さが本番になる前に、ぜひお早めにご相談ください!
暑熱対策の実績は下記よりご覧いただけます。
▶熱中症対策関連の施工事例を見る

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